Adobe After Effects（アドビ アフターエフェクツ）というソフトをご存知でしょうか。

Adobe After Effects（アドビ アフターエフェクツ）は、アドビシステムズが販売する映像編集ソフトであり、映像のデジタル合成、モーション・グラフィックス、アニメーションタイトル等、様々な映像を作成することが出来るソフトです。

現在CMやプロモーションビデオ、ミュージックビデオ等のモーション・グラフィックスや、アニメーションの入ったテキストの多くは、このAfter Effectsで作成されています。

非常に高機能かつ多様な用途の映像編集ができるため、初心者には少し難しいソフトではありますが、Adobeの公式サイトにてチュートリアルがあったり、YouTube等でも使い方を分かりやすく説明してくれている動画もあるので、少しずつ触れていくことで、このソフトの面白さや可能性を理解できるのではないでしょうか。

【After Effectsが使われる理由とメリット】

①実写動画に無いものや、全く素材が無いところからアニメーションを作れる

映画などで使われる特殊効果、例えばスターウォーズのライトセーバーだったり、SF映画のホログラムなど、実際にそこに無いものも、このAfter Effectsを使えば、あなたが撮影した動画素材にライトセーバーやホログラム出現させることもできます。

また何の映像素材を用意していなくても、After Effects上で描いた丸や四角等のシェイプを動かして変形させたり、テキストを自由に動かしたりなんかもできます。

そしてプラグインを使えばハイクオリティな宇宙空間だって簡単に作れるんです。

②多彩なエフェクト×エフェクト＝無限の可能性

After Effectsには実に多くのエフェクトが用意されており、その掛け合わせやアイデア次第で、できるものは無限にあるといっても過言ではありません。

また作成した複数の素材に奥行きをつけ、After Effects上に擬似カメラを配置することによって擬似3D空間の映像も作ることができます。

世界中には多くのクリエイターがいて、日々多くの作品が生まれています。

しかしこれらのエフェクトをあなたのアイデアで掛け合わせれば、まだ誰もやったことのない、あなただけの作品をことも可能です。

③Premiere Pro（プレミアプロ）と連携してハイクオリティなプロモーションビデオや映画を作成できる

Premiere Proは同じAdobeの映像編集ソフトで、「映像素材を時間軸に並べて繋げる」ことに優れカット割や長尺の映像編集をするのにオススメのソフトです。

After Effectsがいくら高機能な映像編集ソフトだからと言って、これらの作業をAfter Effectsでやるのはオススメしません。

Premiere Proでカット編集をし、「このカットにアニメーションテキストを入れたい」「このシーンにホログラムを合成したい」なんて思った時、ダイナミックリンクという機能を使えば、そのクリップを選択し、そのシーンだけをAfter EffectsのファイルとしてAfter Effects上で作業することができます。After Effectsでアニメーションテキストやホログラムを入れて、Premiere Proに戻ると書き出していなくてもそのクリップにアニメーションテキストやホログラムが入っています。

モーション・グラフィックスは複雑な作業なので、長尺の動画に対して何個も入れるとPCにとても負荷がかかってしまいますが、こうやってソフトで作業を分けることで効率よく作業を進めることができます。

【After Effectsをオススメ出来ない場合やデメリット】

①高スペックのPCが必要

After Effectsは高機能なモーション・グラフィックスソフトなので、かなり高スペックなPCを必要とします。

ソフト上で擬似カメラを設置、3Dでの処理等をすると驚くほどPCが重くなります。

CPUはクロック数が高いものを複数コア積んだもの、メモリは32GB以上、メインストレージはSSDを推奨しています。

After Effectsを始める前にまずはPCのスペックを確認しましょう。

②無の状態から何をしたら良いか分からない

これはPremiere Proや他の映像編集ソフト経験者にありがちなのですが、映像編集の基本は映像素材を元にカット割り等を編集していきます。そこには必ず「映像素材」というものが必要になってきますが、After Effectsは何も素材が無い状態からもアニメーションなどを作れますし、どちらかといえば、素材を加工するよりも無いものを作ることを得意とするソフトです。

しかし映像編集経験者ほど、この「無いものを作る」という感覚を最初は理解できず、何をしたら良いかわからなくなります。

根本的にPCのスペックが足りない、「自分で何かを生み出す」ということをあまり得意としない人は、他のソフトでモーショングラフィックスのテンプレートやプラグイン等を使って作成する方が良いかもしれません。

【最後に】

After Effectsは非常に高機能なモーション・グラフィックス等の映像編集ソフトです。

現在の映像の世界ではモーション・グラフィックスのスキルはもはや不可欠と言っても過言では無いほど、様々な映像作品で使われています。そしてこれからもその需要は高まっていくでしょう。

そしてAfter Effectsはアイデア次第で無限の可能性を秘めたソフトになっています。

他にも映像編集ソフトは沢山出ていますが、一般的なソフトでの機能やクオリティはAdobe Premiere ProとAfter Effectsを超えられるものはないのではないでしょうか？

Adobe Creative Cloud使えば、その他のソフトとの連携でより動画編集の幅が広がります。

これを機にワンランク上の動画編集ライフを送りませんか？